会津
会津旅行記 1日目
知人が福島の廃村を買った。
遊びに来なさいと誘われたので何日かお邪魔させて貰うことに。
福島と言っても山形と新潟に近い場所だ。
廃村になってからしばらく経っているせいか、地図には記載されていない。
ネットで検索しても村の名前も出てこない。
元々は平家の落人の集落だったようだ。
その後昭和20年代に入植を試みたが、不便な土地のために廃村になった。
道の駅たじま
道の駅大好き人間である。その地方特有の食べ物を買う。
トマトやきのこが名産のようだ。
紅葉でも観れたらいいなと思ったが、もうこっちは終わっているようだ。
どこだろうここ。
ちょっと寄り道。ホテル南郷。
さいたま市の保養施設がこんな所にあるとは知らなかった。
さいたま市民だと1泊2食付で5000円ぐらいのようだ。
南会津って単語の響きがいいよね。
おいしい水があるので、20リットルほど汲んで行こうかと。
ところが通行止ではないか。
ここから歩くと20分ぐらい。行く? 折角だし行こうか。
いや、これが思っていたより遠い。
水汲んで重たいの背負ってまた同じ道を帰ってくるのってしんどいよ。
現地にも沢はあるんだけど、おいしい水飲みたいし我慢。
冷湖の霊泉(ひゃっこのれいせん)
天狗伝説のある全国的に有名な湧水。
結構な水量。ちべたい。
苔が美しい。
矢ノ原湿原へ。
ここにも代官清水ってのがあって、飲料水として使えるようだ。
味見するー。
さっきたくさん汲んだので、もうここでは汲まない。
昭和村のからむし織りの里へ。
人口1300人の村にしては立派な建物。
資料も手の込んだ物がある。
ここの職員暇そうだしな〜。
埼玉県草加市と姉妹都市なんだって。そーか。
枯葉の道。どこまで行っても凄い量の落ち葉が。
カーステの音楽はCocco。この道にとても合っていると思った。
枯れ木のアーチをくぐって宝島に向かう途中。
たぶん林道入間方不動沢線だね。
対向車は1台も現れなかった。交通量はほぼ0のようだ。
峠に出た。
凛とした空気が刺さる。
志津倉山の登山道入口。
入口がこんな山奥なので、この山に登る人口は相当少ないだろう。
車停める所も無さそうだし。
その登山道入口近くに幸せの鐘っぽいのがあった。
こんな所に!
温泉寄るよ〜。西山温泉。
ややマイナーな温泉。知らないと通り過ぎるだろう。
全国の温泉に随分と行ったが、まだまだ全制覇は遠い。
いや、全制覇は無理だな。温泉は星の数ほどあるし。
福島県河沼郡柳津町五畳敷老沢114
いくつかある中から「老沢温泉旅館」を選んだ。
人の良さそうなおばあちゃんが庭先で作業をしていた。
料金を聞くと400円だという。
ポケットから小銭を取り出して渡すと、おばあちゃんは「あったかぃ〜」
とその小銭を両手でこすって暖を取りはじめた。
水仕事をしていたそうだ。
ばぁちゃん家みたいな雰囲気。のどかでアットホーム。
急な階段を下って行ったところに湯があるようだ。
階段にはカレンダーがいっぱい掛けてある。
田舎って貰ったカレンダー全部掛けるよねぇ。
脱衣所にもカレンダーが。
桂都丸のサインも発見。
湯舟は3つ。客はいないけど混浴だ。
それぞれ温度が違っていて、湯が流れてくる所を石片で塞ぎ、その角度で
調整しているようだ。
だがしかし、手前はぬるすぎるし、中と奥は熱すぎて入れなかった。
泉温は65度で、奥の湯舟は50度ぐらいになってるらしい。
誰もいないし自分で温度を調整して入りやすくした。
湯の花が真っ黒で凄い量。湯舟に入ると浮遊物でぶわっと濁る。
これぞ本物の天然温泉だが、見た目的には嫌だと思う人も多いだろう。
この湯で身体と髪を洗うのか・・・
ここの温泉は胃腸病と喘息に良いらしいよ。
浴室には温泉神社がある。老沢温泉神社。
こんなの初めて。不思議な感じ。
只見線の滝谷駅に寄った。
乗車人員が1日に20人に満たない無人駅。
時刻表を見ると1日に6本しか走ってない。
ここから新潟に向かう途中の街にも知人が住んでいる。
いつかまた行こう。
只見線は好きな路線のひとつ。
春も夏も秋も冬も美しい。
喜多方の坂内食堂に寄った。さて、何年ぶりになるかな。
ネギラーメン850円。
やはりうまい。チェーンの坂内・小法師も好きだが、たまには本店を
訪れるのも良いだろう。遠いけど。
「COOP BESTA ひがし」へ。
田舎の方ってCOOPの組合員率がとても高い。COOPしかない地域では顕著。
利用割戻しとかあるんだよね。
ここへは食料を買いに寄った。カップ麺とかお菓子とか。村に着いたら
店など1軒も無いからね。
鮮魚コーナーが充実していた。安くて品揃え豊富。19時ぐらいから半額。
海から遠いのに意外。
買物も終わったし、廃村に向かうぞ。
ここから先は何も無い所。覚悟を決めた。死の覚悟、と言うと大袈裟だが。
その前に知人の家に挨拶に寄ると言う。
宮大工をやっていて、息子が国会議員だと言うので結構な家と予想して
みたら、本当に大層な家だった。
田舎の家にしても立派過ぎる。何部屋あるんだろう。
とりあえずあがれと言うので、遠慮せずにあがって炬燵に。
おでん喰え!
もう暖かい物は食べれないと思っていた矢先におでん。嬉しい。
田舎風のおでん。大根がたくさん入っている。
酒飲め!
まさか酒が飲めるとは。同行者が飲まない人だったのでこの旅では飲まない
つもりだったが。
喰えっ! 飲めっ!
やたら短い命令形ですすめてくる。
ひとつの方言だろうか。優しい人ではある。
正直もうお腹いっぱいだ。
連れの携帯が鳴った。どうしても会いたいから今から来てくれないかって
内容のようだ。連れは大御所なので引っ張りだこである。
もう廃村に行くからと何度も言うが断り切れず、結局行くことに。
市内の飲み屋さんに移動。
吉の川
新潟の吉乃川は有名だがこれは会津の吉の川。
初めて見た。それもそのはずで、99%地元消費だそうだ。
会津ほまれ
こっちは化粧水で人気なので俺も知ってる。
たまこんにゃくをメインに食べる。
たくさん食べた方が相手も喜ぶと思うのだが、何せもうお腹いっぱい。
連れと一緒だとどこ行ってもタダな気がする。それだけ人気者なのだろう。
この日は遅くなったので、宮大工さんの家に泊めて貰うことになった。
布団が敷いてあって、電気毛布で既に暖かくなっていた。奥さんがセッティ
ングしてくれたのだろう。
まさか今日ふかふかの布団に寝るとは思ってもいなかった。
せっかくできた心構えが崩れた。
すぐに眠りに落ちたが、朝方の緊急地震速報で目が覚めた。
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